長時間労働魂ってどこからくる?
私は今デンマークの育児中のパパにインタビューをして回るという調査をデンマークでしているのですが、
今日ちょうどその分析をインターン先で一緒にしていただき(泣)、
(自業自得なのですが)もううまくいかないんじゃないかと本当に気が気でなかったプロジェクトが一歩前進しました・・ノアポート駅でスキップするくらい嬉しかった。。
インタビューの書き起こしをこの1週間ずっと続けていたのですが、
昼間はお姉ちゃんが夏休み中ということもあり、時間をまとまって作るのが難しく、
夜にこつこつとやっていたのですが、私の計画性のなさが原因で昨晩ついに深夜にまで作業をしてしまったんです。ワーク・ライフ・バランス大国デンマークにいるのに(笑)
むしろ久しぶりで、「大学生って感じでウキウキしちゃうなあ〜♡明日レッドブルとか買うのかな〜♡」とか思ってたくらいでした。
明け方に作業は終わり、仮眠をとって翌朝インターン先のミーティング場所であるコペンハーゲン内の大学に行ったのですが、ふと日本の大学とのある違いに気づいたんです。
「あれ、夏休みとはいえ人居なすぎね?」と。
食堂も閉まり、キャンパスの開館時間もめちゃめちゃ少ない、本当にほとんど誰もいない。笑
もともとデンマークは7月がバケーションの時期で、みんな一気に3週間くらい取るのですが、まさか大学生もとはと本当にびっくり。
大学で教員をなさっているインターン先の上司に
「(こんなに大学が閑古鳥で)デンマークの学生って夏休み中勉強したいなって思ったらどこに行くんですか?」と訪ねてしまったほど。
答えは「勉強しないんじゃないかな?」とのことでした。
勉強・・しないんだあ・・。
私が所属しているゼミだけではないと思うのですが、
夏休みにレポート課題を出され、さらにゼミ合宿があり、ゼミ合宿のためのミーティングやら資料作成やらをして・・
日本の大学生は勉強しないと言われてるけど、実はめっちゃ勉強してるのか?なんて思ったくらいです。
ただ、日本の大学生の勉強ってだらだら勉なのかもしれないって思うんです。
デンマークの学生が期末に出すレポートを以前拝読する機会があったのですが、めちゃめちゃ内容が濃い(しかも英語)。枚数もがっつりだし、学部生でも、学年が若くても、私が今まで大学で書いてきたものより、ずっと濃いなと感じて。
日本は反対、に言われた枚数を埋めて、この授業真面目に聞いてたんですよというアピールをするだけのレポートを書いて、休み中も何かしらやることがある状態が続いている。
デンマークの学生は、学期内にがっと勉強をして、休みはきっちり休むっていうのがもしかしたら身についているのかもしれないなと感じました。
大学の先生も休みの期間はきっちり休むから、それに合わせていると自然とそうなるのかもしれないし、
大学より以前、小学校とかからそれは習慣になっているのかもしれません(デンマークの一般的な小学校は夏休みの宿題がないそう。)
インスタのストーリーでゼミ室で朝を迎えちゃったっていう投稿をみたり、
死にそうになりながら修論をやっていた先輩を見たりしていると
頑張りたい人が頑張れる環境があるのはいいけど、
「後から振り返るといい思い出だったな」「あれがあったから成長したな」っていうのが、頑張った内容ではなく、その深夜まで寝ずに作業してっていう方にいっちゃうとちょっと怖いなあって思う。
さらにそれが、チームみんなで頑張った思い出になるんだ☆みたいになっていくと、将来職場でも応用されるとしたらどうしよう・・とかとも思ってしまう。
私も中高は運動部だったので、大会が迫って早朝から練習や休日返上で練習することも多く、「みんなで時間をかけて頑張ることに意味がある」というの叩き込まれてきた。
それが「青春」の一つとしてみんなが共有すべき価値観として教わってきた私たちと、
部活動もなく、習い事などでスポーツや課外活動をしてきたデンマークの学生では
「チームで働く」ことにどんな考え方の違いがあるのだろうと思ってしまう。
頑張りたい人がやりたいところまでどこまでも頑張れる環境は必要だと思うが、
私たちが受けている頑張り方の教育のままで、
社会に出た時も通用するのだろうか、どこかで壁にぶつかることがあるんじゃないかと考える出来事だった。