デンマークの空気ってなんて呼んだらいいんだろう

ひと月ほど前ホストファミリーのパパが、

Netflixに日本のドラマがあるよ!」と教えてくれた。

 

パパが気になっていたのは、「深夜食堂

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私も漫画で読んで気になっていたので一緒に観てみたところ、

どうやらパパにはこのオチのない平坦な話がよくわからなかったらしく、

「・・・もう1話観てみようか」ともう1話観ることに。笑

漫画やドラマを観たことがある人はご存知だと思うが、それぞれの話に連続性はあまりなく、1話完結である人のストーリーに焦点を当てていく展開だ。

私はもともと洋画より邦画派だし、あのなんともいえない雰囲気が好きなので私にとってはなかなかのヒットだった。

しかし、パパにはやはり2話見てもピンとこなかったようで、

私もそれっきりあまり機会がなく観ていなかった。

 

ただ、この週末突然日本のドラマが恋しくなって、ふと深夜食堂を見始めた。

深夜食堂のオープニングが本当に大好きで、

夜の新宿駅を、車で東口の方にガード下を通って走っていく映像がオープニング流れるのだが、

「ああああーーーーーーー東京だああああ!!!泣泣泣」

みたいな、本当に心が苦しくなる。笑

 

新潟出身の田舎者が何をいうかという感じだが、私は新宿がもともと好きだった。

一人で歩いていると、本当に自分一人みたいに感じるというか、

いい意味で「ひとり」を感じられるところが好きだった。

空気がまろやかだけど肌にささる感じ。(伝わらない笑)

自分がふうと消えていってしまいそうになるというか、

こんなに何もつながりのない様々な人がたくさんいて、音であふれていて、

何万人の人がそれぞれ自分営んでいるかんじが「ひとり」を感じさせてくれて好きだった。

 

 

私が今住んでいるエリアもコペンハーゲンの中心地に近く、

週に2,3回は中心街に出ているのだが、昨日ふと街を歩いていたら、

フォルケホイスコーレで知り合った友人に偶然会った。

私がいたのはノアポート駅で、私はノアポートをデンマークの渋谷と自分の心の中で位置付けている。笑

そんな人通りの(比較的)多い場所で、偶然友達2人が待ち合わせをしていたところに遭遇したのだ。

本当にびっくりだったのだが、こういうことが3ヶ月の間に何度かあり、

前には一番混雑しているであろうコペンハーゲン中央駅でも違う友人に会ったこともある。

みんな別にコペンハーゲンに住んでいるわけではなく、偶然用事できた、とかの理由でばったり会っている。

デンマークの最大都市でありながら、このコンパクト感すごい。笑

 

そして、そんなコペンハーゲンだから街を歩いていて「あー自分消えていってる」なんて感じたことがない。

どこかで何か人と繋がってる感覚がある気がするのだ。

オーフス(デンマークの第2都市)出身の子に言わせると、

コペンハーゲンは人がせわしなく動いていてちょっとストレスらしいのだが、

東京に比べたら、ぜんぜんゆったりした空気が流れているし、

東京の、個々がそれぞれの生活を営んで、人同士のつながりが感じられない冷たさみたいなのは皆無だ。

留学生、しかもアジア人でマイノリティーである私ですら、街を歩いていて物理的に一人でも孤独を感じることはないし、なんとなくあったかい感じがある。

 

デンマークが世界一幸せな国(今は越されちゃったけど)っていうのは、所得や健康、社会的なサポート、人の寛容さなどきちんと数字として表されて、ランク付けされているけど、

住んでいてもやっぱり幸せな国かもなって感じる。

私もそれなりに現代っ子なので日本にいた頃は

「もう無理病む。。。」みたいな日があり、

そんなときは中島みゆき「ファイト」をリピートして聴いていたが、

今のところ「ファイト」デンマークで一回も聴いていない笑

それだけ心が安定しやすい国なのかもしれないなと。

理由はわからないんですが、体で感じる雰囲気はまちがいなくハッピーだ。

 

冬が来たら、またわからないのかもしれませんが・・・。

理由が何かわかったらまた報告しまーす!